ベイスターズさんのポストシーズンの躍進。原動力となったのは投手陣の踏ん張りにあったと思います。ポストシーズンのチーム防御率は1.41(先発1.62,救援1.16)。日シリの優秀選手賞にはジャクソン投手とケイ投手が選ばれています。
投手陣の中でも特に両外国人選手の活躍がなければ、ベイスターズさんが日本一は成し遂げられなかったのではないでしょうか。
2024年シーズン開幕前。プロ野球解説者による順位予想でベイスターズさんは下位予想が非常に多かったですね。その理由としては、今永投手とバウアー投手がいなくなったことがあげられました。ただ、その先発2人を補うようにジャクソン投手とケイ投手を獲得したわけです。
オープン戦ではジャクソン投手(6回0.00)もケイ投手(8回2.25)も好投。2人ともストレートは150km中盤で変化球もキレがいい。二桁近くは勝てそうな雰囲気を醸し出していました。
ところがふたを開けてみると2人ともコントロールが定まりません。カウントを悪くして甘く入れたボールを痛打されてしまいます。開幕直後はなかなかストライクが入らず、捕手がほとんど真ん中に構えていることが多かったですね。
ジャクソン投手は右投げでケイ投手は左投げですが、タイプは似ているような気がします。
■アメリカとのストライクゾーンの違い
ジャクソン投手は強いストレートと、ナックルカーブ・チェンジアップ・スライダー。ケイ投手も強いストレート・スライダー・チェンジアップが武器です。どのボールも質はいいけどシーズンではなかなか勝ちきれませんでした。
アメリカのストライクゾーンは高めは取るけど、日本は取らない。若干の違いがあるそうですね。入団当初からこの違いに、2人ともとまどったのではないでしょうか。少しずつ慣れてきて、シーズン後半にやっと勝てるようになってきたように感じました。
■2人は来季も勝てるようになるのだろうか
ジャクソン投手とケイ投手。来季も日本に残ってくれるかどうか、今のところはわかりませんが、ポストシーズンの活躍を見ると、球団としては残留交渉をするのではないでしょうか。いや、大事な戦力です。してもらわないと困るなあ。
しかしながら、残留してくれたとしても、来季勝てるかどうかはまだわからないなあとも思うのです。
ポストシーズン、特に日シリではジャクソン投手とケイ投手の低めのボール球に手を出してくれるシーンが多かったように感じます。もちろんゾーン内でも勝負をしていたのですが、ボール球を振ってくれた分、かなり助けられたのではないかとも思うのです。
またシーズンを通じて、同一リーグの敵チームはジャクソン投手とケイ投手の球筋をある程度見慣れたようになってきたと思うんですね。また、来季以降さらに研究されてくることになるでしょう。
その中で、ジャクソン投手とケイ投手は勝てるようになるのでしょうか。年齢的には20代後半から30代前半に差し掛かるところ。まだまだ、のびしろがあるのではないかと、さらなるレベルアップも期待しつつ、チーム残留を願いつつ、来季のピッチングを楽しみにしたいなと思っています。