タイラー・オースティンの流し打ち問題

 

 巨人戦北陸シリーズで2連敗。悔しい敗戦でしたが、気持ちを切り替えて。本日からは甲子園に乗り込んで阪神戦です。

  本日の先発は濵口投手。前回登板時に3回持たずに7失点してしまった濵口投手でしたが、今回は立ち上がりから安定したピッチングでした。前回は左続きの広島打線に投げづらそうにしていたと思ったのですが、前々回の138球完封が響いたという見方の方が有力っぽいですね。本日は、どの打者相手にもポンポンとリズムよく投げていました。5回無失点。ただ、5回途中で足の負傷があったようだったので、ちょっと心配です。

 打線は、相手先発の西投手の立ち上がりを攻めて、初回にオースティン選手の2ランで先制。その後、西投手は好投を続けますが、6回表にも中押しすることができました。

 試合終盤はリリーフ陣が踏ん張って、そのまま逃げ切り勝利。久々の投手戦でした。守備も好プレーが続出して、試合の流れを最後まで渡さずに終始ベイスターズペースで試合を進められました。こんな試合、本当に久々。 

■オースティン選手にしては珍しい右方向のバッティング

 本日はオースティン選手がこの試合全得点をたたき出す3打点。1打席目にスライダーを逆らわずにライト方向へ本塁打。3打席目はシュートを力でライト前へ持っていってタイムリー。オースティン選手の右方向のヒットは珍しいですね。

 インローを力強く引っ張ったり、インハイから真ん中高めのボールをセンターバックスクリーン方向へ持っていくバッティングをよく見せていたオースティン選手。ここ数試合は”バットの出”がやや遅れているように見えました。

 そんな中でライト方向へ2本のヒット。この2本は流した上でのヒットだったのでしょうか。振り遅れてたまたま右方向へのヒットになったのでしょうか。

 以前、どこかの解説者がオースティン選手のバッティングを「面で捉えている」という表現をしたのを聞き覚えがあります。「面で捉える」の対義語は「点で捉える」。ダウンスイングやアッパースイングは芯一点で捉えるのに対し、レベルスイングでボールの軌道に合わせるのが「面で捉える」。

 ここで話を戻しますが、本日のオースティン選手の2本のヒットは横に動く変化球でしたね。横の動きに対して、「面で捉えられた」からヒットになったのではないかと私は思うのです。

 では、本日のヒットは振り遅れたのか流し打ちしたのか。どっちなのでしょうか。

 と、問いかけてみましたが、そんなことはどうでもいいのではないかと思うようになってきました。「面で捉えられれば」、芯でとらえられているので、どっちに飛んで行っても、いい結果につながりやすいでしょ。って。

 でもですね。なんだか、最近思うのは、オースティン選手って落ちるボールについていけてないような気がしますね。落ちるボールに対しては、「面で捉えづらい」のかもしれないなあ。ちょっと気になります。これが弱点なのかもしれませんね。

【2021年6月25阪神戦】

横200001000|3

神000000000|0 

阪神甲子園球場(ビジター)

De3-0阪神

勝利投手 濵口 (5勝5敗0S)

セーブ 三嶋 (1勝3敗12S)

本塁打 オースティン 16号(1回表2ラン)※Deのみ