ピンチ時の石川達也の表情問題

 CS出場がかかった試合。ハマスタ阪神戦です。

 先発は石田投手。いいところにボールもいっているのですが、ストレートが効いていないので、低めの変化球もスルーされてしまう。首がまわらなくなって、ストライクを入れに行ったら甘めに入って痛打されてしまう。そんなピッチングだったように感じました。4回1/3で3失点です。

 相手先発の青柳投手もあまり調子がよくなかったようです。ベイスターズ打線にとっては苦手な青柳投手。四球を選ぶ場面も多く見られましたが、それ以上に、ボールを引きつけたバッティングが功を奏したように感じました。青柳投手って、打者目線からだとポイントだと思っても、力を逃がされてしまい、凡打になってしまうことが多いような気がします。そのため、長打は難しい。この日のように押っつけながらランナーを溜めて得点を挙げていくのが最善の攻略方法なのだろうなと思いました。

 この日は今までにないリリーフ起用も見られました。先発石田投手がピンチになると、宮城投手、石川投手をワンポイント起用。伊勢投手を回またぎさせつつもピンチになるとエスコバー投手を起用。エスコバー投手も回またぎにしてピンチになると上茶谷投手をワンポイント起用。最後はウェンデルケン投手が抑えての勝利です。

 森原投手不在のなか、リリーフでつないでつないで勝ちきりました。特に宮城投手や石川投手といった若手投手が満塁のピンチの場面で抑えきったのは大きいですね。2人とも育成出身。雑草魂というか、なんというか。ファンとしてもうれしい結果となりました。

 相手チームの阪神さんはリーグ優勝を決めているとはいえ、シーズン中の個人の成績は各々の契約金額に関わるので、各選手が「手を抜く」ということはありえない。この日の勝利はCS出場を決めた試合となりましたが、それ以上に大きな収穫を得られた勝利だったように感じました。

■精神的な強さを感じる石川投手

 とにかく内容の濃い試合でした。その中でも1点リード出迎えた5回表、2死満塁フルカウントとなったときの石川投手の表情が一番印象的でした。

 

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 今季、石川投手は交流戦のときに無死満塁のフルカウントで四球を出してしまったんですよね。そのときも不安そうな表情は見せてはいませんでした。今回も表情は無表情というか、目に強い意志を感じましたが、変な力みが入っているようには見えませんでした。(※私の勝手な印象論です)この表情はなんとなくですが、阪神の岩崎投手や中日にいた岩瀬投手がピンチの場面でのマウンドでのに似ているなあと感じました。

 結果、2死満塁で投じた石川投手のボールは148kmのストレート。アウトロー要求でしたが、やや高めに入りました。相手サトテル選手は振り遅れての空振り三振。石川投手はガッツポーズを見せていましたね。

 高めに入るということはやっぱり、ちょっと力は入っていたのでしょうね。それでも自分のボールを投げきっているような球筋でした。また、サトテル選手はその気持ちに押されていたように感じるスイングでした。

 石川投手はやっぱりリリーフ向きなんでしょうね。来季以降は今の立場より重要な場面で任せられることになるような気がします。サトテル投手を抑えきったピッチングを忘れずに、さらに精進されることを期待します。

 

【2023年9月30日阪神

神020100000|3

横10030001× |5

横浜スタジアム(ホーム)

De5-3阪神

勝利投手 伊勢 (4勝6敗2S)

セーブ ウェンデルケン (2勝2敗2S)