牧秀悟のバッティングは本人の精神力次第問題

 さて、最後の交流戦カードとなる千葉でのロッテ戦です。ここをなんとか勝ち越して、借金を1つでも減らしたいなあ。

 先発は大貫投手。立ち上がりから両サイドのコントロール、ストレート、変化球の精度抜群によかったと思います。3回表に先制されてしまいますが、安田選手の2ベースは1、2塁間を抜ける当たりではあるものの当たりが強すぎての2ベース。バント、犠飛と高さ、コース共に間違えはなかったんですけどね。相手打線の巧さと強さにやられた感じでした。

 打線による得点は蝦名選手のソロ本塁打のみ。ほかにもチャンスを作ってはいたのでしたが、相手バッテリーの粘り強い投球に全打者が勝ちきれなかったという感じです。ただ、蝦名選手が素晴らしいアプローチをしていたのは強く印象に残りました。2打席目となる4回表はファーストストライクの甘いストレートをスタンドイン。8回の2死1,2塁のチャンスには、10球粘って四球をもぎ取っています。四球の場面は鋭いフォークを持つ西野投手が相手。フォークをカットしつつ、甘い球を待っているようなその打席での姿には感動すら覚えました。

 試合は1点ビハインドを追いつけずに敗戦。大貫投手が6回裏に出した連続四球が結果的に痛かったですね。でも、慎重に勝負にいった上での四球だったので、責められないなあ。相手打者が一枚上手だったということなのかな。

 大貫投手は中盤から終盤にかけての場面でも落ち着いた投球を見せてはいたのですが、ちょっとだけ精神的に揺れがあったように見えました。6回裏のレアード選手の勝ち越しタイムリーはインコースツーシームだったのですが、ボール半個分くらい甘かったような気がします。いいところには投げているんですけどね。これは課題としてほしいです。大貫投手にはもう一つ上の段階を目指して欲しいです。

■牧選手も人間でした

 私が精神的な揺れを感じたのは、大貫選手だけではなく牧選手にもです。

 牧選手は日ハム戦もそうでしたが、ボールになるインコースをしきりと攻められてましたね。これが結果として出たのが、8回裏の2死満塁でのチャンスで西野投手の真ん中に落ちる初球フォークに手を出してしまい、凡退という場面。牧選手、焦りましたかね。前打席でコースを攻められたので、甘いコースに投じられたボールに「きたー」と思ったのではないでしょうか。でもフォークでした。みたいな。知らんけど。

 日テレNEWS24で解説をしていた清水直行さんはこのインコース攻めについて「牧選手のバッティングの壁を崩そうとしてますね」と評してました。

 これまで牧選手はインコースアウトコースもストレートも変化球もうまく軌道を合わせてバッティングをしてきました。厳しいコースはカットしつつ、自分のバッティングを崩さずにスランプにも陥らずにプロ生活を過ごしてきました。まだ2年目ですけど。

 特にね、体の軸がブレないですよね。軸足にしっかりと体重を残しているので、右方向へのバッティングも強い打球を放てる。

 これを崩そうとしているのが相手バッテリーということを清水さんは言おうとしたんでしょうね。コースやスピード、変化球、立体的にあの手この手で牧選手の体の軸を崩しにかかる。体を前に持ってこさせたり、後ろにのけぞらしたりしてね。本日は見事にこれがハマってしまい、牧選手は4タコでした。

 もしかしたら、牧選手。どこかでスランプがくるかもしれませんね。牧選手はこないかもなあと思っていましたけど、そりゃあ、きますよね。人間だもの。どんな名選手でもスランプはあるって言いますもんね。

 スランプについては、本人の精神力次第なんじゃないかと思います。バッティング自体は完成しているんで、変に惑わされずにその自身のバッティングの軸を頑固に守ってほしいなと思います。

 えっと、先日、aaakkkaaaさんから牧選手への言及があったので、書いてみました。2年目の選手なのに交流戦でも徹底マークされましたね。

 

【2022年6月10対ロッテ戦】

横000100000|1

ロ00100100× |2  

ZOZOマリンスタジアム(ビジター)

De1-2ロッテ 

敗戦投手 大貫 (4勝3敗0S)

本塁打 蝦名 2号(4回表ソロ)