牧秀悟のホセ・ロペス感問題

 惜敗、大逆転勝ちと凄まじい試合を続けている対阪神ハマスタ3連戦。勝ち越したいですね。

 先発は大貫投手。左打者にはスライダーを主軸にして、ファーストゴロとセカンドゴロのアウトを積み重ねます。右打者にはツーシームで内角をえぐり、外のスプリットとスライダーで打ち取っていきました。大貫投手の神髄と言えるようなピッチングです。相手側からしたら打ちたくても打ち切れないという印象を受けたのではないでしょうか。このピッチングスタイルを今季、完全に確立していってほしいなと思っています。

 結果、8回1失点。この1失点は相手先発の才木投手を2死から四球で出してから連打で取られた1点でした。打ち取るピッチングのリズムができていたので、逆にほぼ打つ気がない才木投手には投げづらかったんですかねえ。でも、その才木投手相手に厳しいところのスライダーを連投しなくてもとは思っちゃいましたね。3球ストレートでもよかったと思うんだよなあ。それにしても、才木投手への四球は大貫投手としては悔いの残った場面だったのではないでしょうか。

 試合は完全なる投手戦。相手先発の才木投手は150km超えのストレートと落ちるフォークがキレッキレでした。ベイスターズ打線は全く手が出ない状態。スコアリングポジションにランナーを進めたのはたったの3度。もう一本が出ずに、完封負けです。

 シーソーゲーム(っぽい)惜敗、大量点差の大逆転勝利、息詰まる投手戦で惜敗。今季の阪神戦は今後も見応えのある試合を拝めそうな気がします。シーズン終盤の優勝争いでそういう試合ができて、勝ちきれるようなチームになれるといいなと思っています。

■真ん中高めのボールに手を出しちゃうホセ・ロペス&牧秀悟

 長らく背番号2を背負っていたロペス選手が退団した直後、ドラフト2位で入団した牧選手に与えた背番号は2番でした。ルーキーにそんな若い番号、しかもファンとしても思い入れのあるロペス選手が背負った背番号2を渡して大丈夫だろうか。ルーキーにとっては荷が重すぎないだろうか。当時、私はそう思っていました。しかし、そんな不安はすぐに払拭されました。1年目から大活躍。気付いたら押しも押されぬ4番打者となっていました。

 ロペス選手というと筒香選手が本塁打を放ったときのハイタッチが印象的ですが、前日の筒香選手が本塁打を放ったとき、牧選手とのハイタッチが一瞬見られましたね。背番号2の継承というか、個人的に熱いモノを感じました。

 その牧選手なんですが、悪いところもロペス選手に似てるような気がするんですよ。それは真ん中高めのややボール気味のストレートに手を出してポップフライにしてしまうところ。本日、9回裏、2死2塁の場面で牧選手はいわゆるそれをしてしまいました。ロペス選手も牧選手も真ん中高めのストレートが大好物。だからこそ、手が出てしまう。特にチャンスの場面で打席に回ってくると、力んでポップフライにしてしまう。

 分厚い胸板の2人。どちらも調子が良ければ、真ん中高めのストレートにすんなりバットが出て、さかわらずに左中間方向に強い打球を飛ばせるんですけどね。

 牧選手は今季からキャプテンシーを付け、さらには旧キャップの筒香選手が入団。重圧がのしかかってくる立場ではあるかと思いますが、自身のバッティングに時間を掛けて見つめ直して、勝負がかかるしびれる瞬間でも勝利を目指して本塁打をかっとばしてほしいなと思っています。

【2024年5月12阪神

神001000000|1

横000000000|0

横浜スタジアム(ホーム)

De0-1阪神

敗戦投手  大貫(2勝4敗0S)