足のある選手の増えたベイスターズさん問題

 好ゲームの開幕1戦目をとって2戦目です。チームとしてはいい形でシーズンに入れました。手綱を緩めずに開幕ダッシュを成功させてほしいですね。

 先発の平良投手は立ち上がりあまりよくなかったんですよね。初回は度会選手と宮﨑選手の好プレーで助かりましたが、出塁されていたら相手の広島さんの勢いを乗せてしまっていたかもしれません。

 相手先発は左の黒原投手。森下投手の登板回避による2戦目登板です。ですが、1番度会選手の3球目に危険球で緊急降板となります。このプレーがアドバンテージとなりました。度会選手は大事に至らず死球で出塁。あっさり盗塁すると、佐野選手の内野ゴロの間で1死3塁に。牧選手のタイムリーで先制しました。

 広島さん的には初回先頭打者で先発が降板しているので、リリーフでつなぐ試合につながざるをえなくなる苦しい展開。2回裏には山本選手の2ベースを皮切りに連打で3得点。4回裏には度会選手の2試合連続の本塁打が飛び出すなど、中盤までで6点リードと早い段階で勝負ありとなりました。

 平良投手は2回表の先頭にも四球を出してしまうなど、安定しないピッチングでしたが、その後にもオースティン選手が好プレーを魅せて事なきを得ます。いつの間にか、平良投手も落ち着きを見せて、気付いたら6回までノーヒット投球。145km前後のストレートと横に揺さぶる変化球を低めに集めて凡打の山を築き上げます。完封とまではいきませんでしたが、8回2/3で1失点。後ろに助けられながらも自分の投球ができたんじゃないですかね。

 最後は徳山投手がストレートと変化球を織り交ぜて締めていました。若手選手が躍動してますね。今季はワクワクする試合が増えそうです。

■足で相手投手を切り崩していく

 毎年、弱点とされているベイスターズさんの得点力ですが、今年は攻撃のバリエーションが増えそうな気がします。リーグ随一のクリーンアップに加え、華のある度会選手にケガから復活したオースティン選手、勝負強い山本選手もレベルアップしています。

 さらにですけど、度会選手や梶原選手、西巻選手など走れる選手が増えていて、走塁の意識が高くなっているのが一つ、キーポイントとしてあげられるのではないかと思います。

 開幕初戦は3点ビハインドから山本選手のヒット、足の速い石上選手の内野安打でつないで、度会選手の3ランで同点になりました。2戦目は度会選手の死球から盗塁、そして牧選手のタイムリー。いずれも本塁打などの大技が目立った試合ではありますが、勝利への道筋を切り開いたのは、”足”でもあったと思うんです。

 今季は一塁のランナーコーチに石井琢朗コーチが就任しました。走塁コーチも兼任することとなり、秋季練習から意識付けを掲げ、その成果が現れ始めています。

 ”やきう”はいかにホームまで進塁して、数多く得点をかあげられるかがゲームの鍵となります。”足”はデータに表れづらいのですが、足が速い、走塁意識が高いにこしたことはないはずなんです。ポンポンと長打が出ればいいんですけど、好投手相手となったときに、そんな甘い球を投げてくれるわけがない。ですが、足で稼いで一つでも先の塁に進められれば、得点への可能性があがります。また、足の速い選手がランナーに出れば、相手投手の心理状態を揺さぶることもできます。

 このまま走れる”やきう”が継続できれば、今季は若い選手が増えたというだけでなく、ベイスターズさんの”やきう”自体が大きく変革できるのではないかなあと思うのです。 

 

【2024年3月30日対広島戦

広000000001|1

横13020000× |6

横浜スタジアム(ホーム)

De6-1広島

勝利投手 平良 (1勝0敗0S)

本塁打  度会 2号(4回裏2ラン)