伊勢大夢のシュートライズするストレート問題

 本日からはハマスタ中日戦です。広島で3連敗をしてしまったために、このカードは余計に負けられなくなりました。

 先発は今永投手。3回まではパーフェクトと立ち上がりから序盤までは、キャッチャーミットびったびたに決めるような申し分ない投球でした。ですが、中盤から逆球が増えてきたのが気になりました。球数少なく、試合終盤まで任されるも8回表の先頭の村松選手にボテボテのピッチャーゴロを無理に追いかけてセーフにしてしまったところから、流れが変わってしまいました。

 打線は大和選手が4安打を放つなど好調も、他打者が追随できず。4回裏の戸柱選手の内野ゴロの間の1点のみ。中日・小笠原投手の緩急をつけたピッチングに翻弄されてしまいました。

 投手戦となったこの試合。1点リードのまま、8回表の村松選手の当たりが雲行きを変えてしまいましたね。ゴロをなんとか捕球した今永投手は村松選手にタッチしにいくもすり抜けられ、あわててファーストに送球するもソト選手が捕球できずにセーフにしてしまいました。ファールにできたような気もするし、ソト選手も準備できていれば、今永投手の送球を取ってアウトにできたような気もします。

 8回表は2死まではいくものの、代打の宇佐美選手にタイムリー2塁打を打たれて同点にされてしまいます。

 さらに9回表には伊勢投手が登板し、四球に出したランナーを高橋周平選手にタイムリー2塁打で返されて逆転。最後にはマルティネス投手に抑えられて敗退です。

 打線がもう1点、2点取れていれば違う展開を期待できたのですが、押し切れなかったのが敗因の1つですね。また、今永投手と伊勢投手が抑え切れれば、勝てたと言えば勝てたのでしょうが、それは酷かなあ。

 ただ、本日は知野選手がサードでスタメンに出場したのですが、今季初安打を記録。ゴロも怪しいのもありましたがなんなく捌いていたのが、収穫かな。もう1回くらいはスタメンで使われるのではないでしょうか。

■伊勢投手の高めストレートはハマスタでは使いづらい?

 本日の試合の表テーマは雨。裏テーマは、センター方向に吹く強い風だったのではないかと思います。試合中、小雨が降ったりやんだり。しかもセンター方向への強い風は試合開始から終了まで吹き続けていました。始終、旗がはためいてました。

 打撃戦になるのかなあと思いましたが、さすがは小笠原・今永両エース。コース高さきっちりと投げ込んで投手戦に持ち込んでいました。

 この風でしっかりとダメージを受けてしまったのが伊勢投手です。アウトロー要求のストレートが高めに浮いてしまって高橋周平選手の決勝打。シュートライズしたようなボールだったと思います。高橋周平選手が捉えた打球はレフトフライかと思いましたが、打球が伸びてフェンス直撃。レフトの関根選手は落下地点まではたどり着いていましたが、ジャンプ一番で届かず。1走ランナーをホームまで返してしまいました。

 横浜スタジアムでの打球はレフト線がなかなか切れずにライト線は伸びるんですよね。球場としても広い方ではないので、アウトハイのボールは当てただけでもスタンドインしてしまうようなことが往々にしてありますね。そんな打球を何度も見ましたよ。

 捕手の戸柱選手は本日の風を見て、伊勢投手へは変化球中心の配球にしたのではないでしょうか。それでもやはり伊勢投手と言えばシュートライズするストレートが持ち味です。いくら風が強くても使わない手はありません。高橋周平選手の一打は0-1カウントで、カウントを取りに行ったボールを痛打されてしまいました。

 ハマスタにおいては、ストレートが高めにちょっと浮いただけでもスタンドインされてしまう怖さがあります。本日のような風の強い日はなおさらですね。伊勢投手の主戦場とすべきハマスタではこれは肝に銘じてほしいなあ。と思ったのですけれども、本日は痛いくらいに思い知ったのではないかなあ。

 伊勢投手にはストレートのコントロールをさらに磨いてもらい、球界を代表するようなリリーフ投手になってほしいなと思っています。ハマスタでは投げてはいけない高さのストレートってのがありますからね。

 

【2023年6月30日対中日戦

中000000011|2

横000100000|1

横浜スタジアム(ホーム)

De1-2中日

敗戦投手   伊勢 (2勝2敗1S)