課題を克服していくトレバー・バウアー問題

 交流戦直後の首位攻防戦阪神戦カード2勝。3戦目はどうなるでしょうか。

 先発はバウアー投手。立ち上がりからランナーを出すも落ち着いたピッチングで抑えていきます。ストレートはやや荒れ気味でしたが、ナックルカーブ、スライダー、チェンジアップでうまく空振りを誘っていましたね。

 試合は2回裏に伊藤光選手の犠飛で先制。3回裏には佐野選手のタイムリーと牧選手の犠飛で追加点。しかし、簡単には試合が運んでいきません。4回裏に1死1塁からバウアー投手がバントすると走塁妨害を取られてアウトに。これが影響したのか、次の5回表にバウアー投手の調子がちょっとおかしくなりましたね。前川選手と大山選手の連続タイムリーで2失点です。ところが1点差に詰め寄られるも、5回裏には宮﨑選手のタイムリー2ベース。6回裏には佐野選手のタイムリーで点差を広げます。

 ただ、7回表に1死2,3塁から内野ゴロで1失点。さらに四球を出してバウアー投手は降板します。この後に登板したウェンデルケン投手が2死満塁までピンチを広げてしまうも、なんとか抑えきりました。

 2点リードで試合終盤。交流戦最後の日ハム戦で不安を残していた伊勢-ヤマヤス投手の両リリーフエースですが、2人とも三者凡退でピシャリ。首位攻防阪神戦をスイープという形で終えることができました。

■日本仕様の配球を身につけ始めたバウアー投手

 本日のバウアー投手は上記にもあるように変化球を巧く使っていましたね。課題の左打者にはインローにスライダーとナックルカーブアウトローにはバックドアのスライダーとチェンジアップを使用。暴れ気味のストレートもここぞというときには低めビッチビチに決めていました。

 フライボール革命の影響ですかね。MLBでは高めのストレートを多用していたようですが、日本の”やきう”では高めのストレートはホームランボールになりやすい。これを理解したのか、本日の登板では低めのストレートが増えてましたね。

 また、ランナー走られ放題で課題だったクイックも良化してましたね。ランナーがいない場面では脚を高く上げるバウアー投手ですが、本日見せたクイックはすり足のようなステップでの投球でした。ランナー2塁で盗塁の可能性が低い中でも、相手打者のタイミングを外すためにクイックを使用することもありましたね。バウアー投手は氏のYouTubeでもわかるようにさまざまな工夫を凝らし、課題を少しずつでも克服しようという努力が見られます。

 本日は6回1/3で3失点。ストレートの精度やランナーを出したときの投球など、まだまだ課題が残っているように感じられますが、好奇心も旺盛そうですし、まだまだ楽しみなピッチャーですね。サイヤング賞投手に楽しみなピッチャーって言うのは失礼かしら。次のピッチングがどうなるのか、早く見たいです。っていう言い方に訂正いたします。

 

【2023年6月25阪神

神000020100|3

横01201100× |5 

横浜スタジアム(ホーム)

De5-3阪神

勝利投手  バウアー (5勝2敗0S)

セーブ 山﨑 (0勝4敗17S)