日本シリーズも終わり、オフシーズンに突入しました。FAやトレードなどのストーブリーグが少しずつ動き始めているようですが、とりあえず、今季のベイスターズさんを振り返ってみたいなあと思いました。
今季のベイスターズさんは2019年以来の2位に躍進。ここ数年と比べると先発陣とリリーフ陣が少しずつ整備されてきたように見えました。打線も1年通じて牧選手が4番に定着しました。チームが着実に強くなっているように感じます。特に夏場以降の連勝で首位ヤクルトさんに肉薄していった展開は熱かったですね。
ただ、”やきう”は相手のある競技です。自チームの状態だけでなく、相手チームの状態によって勝敗や順位は左右されます。当たり前のことなんですけどね。
ベイスターズさんは8月は18勝6敗と球団としては1997年8月以来の月間18勝を記録しました。この時期、実は他チームの状態があまりよくなかったのではないかと思うのです。
【ヤクルト】
7月9日に高津監督、山田哲人選手、清水昇投手など主力選手14人のコロナ陽性判定。7月10日にも塩見選手や中村悠平選手なども陽性が発覚しました。そのため、山田選手や塩見選手の状態がなかなか戻らないまま8月を迎えます。それでも勝敗5割以上でしのいだあたりは地肩の強さを感じます。
→8月 12勝11敗1分
【阪神】
こちらも8月にコロナにさいなまれています。8月5日に大山選手、9日に中野選手、10日に近本選手と主力選手が相次ぐ離脱。おなじみの死のロードもあいまって、開幕連敗から少しずつ勝ち星を伸ばしていたものの、8月は一休みという状態でした。
→8月 12勝14敗
【巨人】
巨人さんは、7月19日から21日までに岡本選手や菅野投手ら選手、スタッフあわせて67人のコロナ感染。7月末までには立岡選手らも含めて計81人が感染。「筋力が戻るまでに数日かかる」というコメントがにわかに話題になりましたね。
→8月 11勝14敗1分
【広島】
広島さんは8月16日に菊池選手、小園選手、野間選手らが主力7人が感染。今季、ベイスターズさんは広島さんを苦手にしてましたが、8月だけは5勝0敗でした。
→8月 10勝15敗
【中日】
今季、ベイスターズさんは中日さんには強かったですね。中日さんはうち以外では五分五分の戦いを見せていました。
→8月 11勝14敗
ペナントレースは1年もの間にかけて戦わなければならないので、どこのチームも好不調の波があったり、主力選手をケガで欠いて、負けが込んでしまうこともあります。ただ、今季のように、ある期間において、各チームが一気に主力選手を欠いてしまうのは珍しいのではないでしょうか。未曽有の事態だったと思います。
幸い、7月から8月にかけて、ベイスターズさんは主力選手を欠くことなく戦うことができました。だからこそ、セリーグ各チームがこれだけ主力選手が欠いた状況でなければ、8月の快進撃はなかったんじゃないかなと思うのです。
ペナントレースは自チームの状態もそうですが、相手チームの状況によって大きく左右されます。ベイスターズさんは今季リーグ2位の成績を収めましたが、これを簡単に「強くなった」とは言い切れないんじゃないかなと思うのです。
来季に向けて、各選手のレベルアップ、新戦力スカウトなどさらなるステップアップを図ってほしいなあと思います。