昔を思い出すなあ。
先制したけどすぐに逆転されて、ズルズルと失点を重ねて、追いつかない程度の反撃をするけど負けちゃう。3点差の時点で「ああ、今日も負けだなあ」と思ってしまうような試合。弱いチームの試合展開って大体こんな感じですよね。
そんな試合の中で1つ、引っかかったシーンがあります。1回表、1番神里選手がヒットで塁に出るとすかさず盗塁。その後、2番大和選手がバントをして3塁にランナーを進めました。
今季はスモールベースボールを掲げているラミレスベイスターズですが、就任直後の2016年、監督はこんなことを話していました。
ラミレス監督「犠牲バントで簡単にアウトを一つあげる必要はありません。一回に先頭打者が出た時、2番打者に打たせて一、三塁の状況を作れる可能性が高ければ、そういう攻撃をしたい」
この試合では真逆の攻撃をしていますね。あのまま大和選手に打たせて右方向の内野ゴロでも、ランナーは3塁に進めることができます。運よく、1,2塁間抜ければ、ランナーがたまり、初回からビッグイニングを作る可能性があったわけです。
実際、この試合の広島さんの初回は1番田中選手がヒットで出塁した後、2番菊池選手の強行策で0死1,2塁という状況を作り、3点をあげました。
しかし、初回0死2塁でバント。ラミレス監督は1点を取りに行く野球、スモールベースボールを実践したのです。
スモールベースボールっていったい、なんなんでしょう。私はアジア人とアメリカ人(中南米含め)の体格差によるものだと思います。
一昨年前のオールスター、ハマスタのホームラン競争で西武・メヒア選手の打席を観たのですが、軽くスタンドまで運ぶんですよね。上半身だけで飛ばしているようなバッティング。日本人ホームランバッターは下半身も含めて体全体でバットを振っているように見えます。日ハム・巨人・中日を渡り歩いた小笠原選手なんかがそうですね。
それと、メジャーリーグで活躍する日本人は投手の方が多い。これは下半身を使った精密なピッチングができるからなのではないかと思うのです。長打に関してはアメリカ人(中南米含め)に勝てるわけがない。
なので、どちらかというと、メジャーは打高投低、日本は打低投高になりやすいのではないかと思うのです。
日本でスモールベースボールを実践することになんの反論もありません。ですが、1点を争う試合展開になったときにこそ、効果があるのではないかと思うのです。
それではなぜ、1回表0死2塁でバントをしたのでしょうか。
「大和選手は引っ張れない」。評論家・高木豊さんはそう語っておられます。そういえば大和選手。変化球を引っ掛けてセカンドゴロにすることはありますけど、ライト方向に強い当たりってあまりないような気がします。
ということから、ラミレス監督が大和選手の打席を信用していなかったのではないかという私の仮説が完成しました。
もちろん、クリーンアップにあまり当たりが出ていない。クリーンアップも信用していなかったというのも理由としてあげられます。だめじゃんか。
さ。厳しい状況を迎えているベイスターズ。なんとかしてきっかけをつくって、捲ってほしいん…だよー。
4月6日 マツダスタジアム(ビジター)
De3-7広島
敗戦投手 石田 (0勝2敗0S)