劇的勝利を呼び込んだ尾仲祐哉とホセ・ロペス、2人が魅せたメンタル問題

8月22日 横浜スタジアム(ホーム)

De6×-5広島

勝利投手 尾仲 (1勝0敗0S)

本塁打 嶺井2号(8回裏ソロ)、筒香20号(9回裏2ラン)、ロペス24号(9回裏ソロ)、宮崎10号(9回裏ソロ)

※Deのみ

首位から12ゲーム

 

 なんだこりゃー。なんだこの試合。最高じゃないか。サヨナラ勝ち…だよー。

 

 「野球っていうスポーツは試合が終わるまで何が起こるかわからない」。野球ファンならお馴染みの格言がありますが、見事に当てはまるようなゲームでした。虫食い算の虫食い部分に入れ込みたいぐらいのゲームでした。…ちょっと何を言っているのかよくわかりませんが。

 

 3点ビハインドで迎えた9回裏。先頭打者柴田選手がヒットで出塁して、続く筒香選手本塁打。続くロペス選手本塁打。続く宮崎選手も本塁打でサヨナラ勝ち。球場で観戦されたファンの方々、横浜方、広島方、どちらも何が起こったのかわからないくらいの衝撃を受けたのではないでしょうか。

 

 今回はなかでも、勝利を呼び込んだ2人の選手のプレイをピックアップしたいと思います。

 

 まずはプロ初勝利となった尾仲投手。私はドラフトの時からちょっと期待をしている選手なのですが、素晴らしいピッチングでした。そういえば、ドラフト時のベイスターズHPに「気持ちが強く打者に向かっていく姿勢はプロ向き」と書いてありましたね。本日はそれを体現するようなピッチングでした。特にマウンドでの表情がよかったです。打てるもんなら打ってみろ的なストレートが相手選手を気後れさせたように見えました。これも中継ぎ投手にとって必要な能力なのだと思います。2回をパーフェクトに抑えたことから、ベイスターズ打線にリズムが生み出されました。

 

 もう1人はロペス選手です。筒香選手の2ラン本塁打で1点差となり、広島さんはノムスケ投手からリリーフエースの今村投手に交代しました。その初球をロペス選手は狙いに行ったのですが、打ち損じてファール。直後の表情はとても悔しそうでした。真ん中から外寄りの甘い高さにきたスライダー。ロペス選手の得意なボールだったはずです。スタンドへ運べたボールだったと思います。その後、カウント2-2となってから真ん中に入ったフォークをロペス選手はしっかりと捉えて、レフトスタンドに運びました。失敗したことを打席の中できっちり割り切り、打ち切ったその精神力に「あっぱれ」をあげたいと思います。

 

 野球ファンが集まるネット上では「野球はメンタルか、技術か」という論争があったりなかったりしますけど、

先日に書いた通り、私はメンタル派です。メンタルが整っていないと、技術は発揮されないと思っています。大体ですよ、昨年のCSファイナルで梶谷選手は骨折しているのに本塁打打ってるんですよ。我慢できるメンタルがないと、打てないでしょ。普通。

 

 いや、まあ、正直言うと、どっちでもいいのです。技術を見るのが好きなファンもいるし、人間性を見るのが好きなファンもいるじゃないですか。どちらかを否定する必要はないと思うんですよね。同じ野球ファンなのですから。ただ、まあ、野球は人間がやっているスポーツなので、メンタルとか人間的な面も含めて見た方が面白いと思うんです。本日の試合もメンタルで勝ったと思った方がしっくりくるでしょ。最後まで諦めてなかったわけですから。

 

 とりあえずですよ。巨人戦3タテ喰らってからの本日の勝利は大きいです。ズルズルいきそうな空気を見事に止めてくれました。次の先発は”みんな大好き”ウィーランド投手。勢いに乗って連勝してほしいですね。