なんかね。Deファンがネット上とかで、倉本選手を叩いたりするのを見てね、なんだかなあと思う訳ですよ。
開幕3連戦終わって、苦労しているなあと感じる選手が倉本選手のほかに、須田投手、タナケン投手。3人とも、昨年やっとポジションを確保して活躍した選手です。
そういえばシーズン直前のasahi.comの記事で須田投手がこんなことを話していました。
「去年の実績があるっていう慢心のようなものが(心の)どこかにある」
「去年のシーズンが終わってからずっと思ってたんです。今度は地位を守る側になる。それを手放したくないと考え始めてどんどん後手後手になっていくのは嫌だなって」
これは”慢心”ではなくて”焦り”ではないですかね。”焦燥”とか”焦慮”っていう言葉もあります。追いかけられる立場の焦りというのでしょうか。
Sportivaでは木塚投手コーチがこんなことを話していました。
「オフの過ごし方も、登板が多くなった年は誰でも臆病になるんですよ。ちょっと休みたいってね。疲れ切っているわけですから、それは正直な気持ちだと思う」
本当は”臆病”っていう言葉が一番当てはまるのかもしれませんね。開幕3戦目は観戦していたのですけど、須田投手と倉本選手はなんだか不安そうな顔をしていたように見えました。切羽詰まった感じという方がしっくりくるかもしれません。
いい部分も悪い部分もファンの声って選手に届くと思うんですよね。星覇会の人の言葉を勝手に使いますけど、「勝手に応援しはじめて、勝手に選手を叩くのはクレーマーみたいなものですよ」。
ちなみに木塚コーチは Sportivaでこんなことも言ってました。
「昨年の夏にヤスが経験したことは、誰もがどこかで経験することなんです。死ぬ思いでやっていても、屈辱を味わい、悔しさにまみれることはこの世界では絶対にある。ヤスの場合は、それまでにやってきた実績があるから、大切な試合で、多くの観客の前で、打たれるという経験をした。でもそれは誰も知らないところで苦しんでいるプロ野球選手に比べたら、ものすごく幸せなことなんですよ。しかも、その壁をもう一度打破できるチャンスをもらえる。そこで後ろを向いてしまったら、もうこの場所には戻ってこられない」
どんなに打たれてもバッターに向かっていった元中継ぎエース・木塚さんらしいコメントですね。これは野手の倉本選手にも同じようなことが言えると思うのです。