ラミレス監督が投手交代を我慢している問題

4月19日 マツダスタジアム(ビジター)

De4-0広島

勝利投手 今永 (1勝1敗0S)

 やっと春うららかな季節になってまいりましたが、ベイスターズファンの皆さんはいかがお過ごしでしょうか。そんななか朗報でございます。ベイスターズが広島カープに完封勝ちをしたそうですよ。今永投手の1安打完封勝ちです。逆球も多かったように見えましたが、緩急織り交ぜたピッチングで9回まで投げ切ってくれました。1塁球審に助けられた面もありましたけどね。

 そうです。完璧に抑え込んだわけではないのです。特に7回は大きなピンチを迎えました。1死を取った後、四球を2つ。監督によってはここで交代してもおかしくない場面です。球数は90球前後でした。しかし、ラミレス監督は続投。なんとか2人を抑えて(小窪選手のショートゴロの判定も怪しかったですけど)、ピンチを脱しました。

 ラミレス監督は結構、我慢して投げさせますね。4月13日の阪神戦ではヤマヤス投手が犠打を挟んで、不運な当たりもありつつ5連打を浴びるも、次にアウトを取るまで我慢して投げさせました。

 4月15日のヤクルト戦では石田投手が3回までに5失点を献上してしまうも、6回まで投げさせました。一応、4回から6回まではなんとか無失点に抑えていましたね。どちらも負け試合。ラミレス監督の投手交代には首を傾げるファンも多いのではないでしょうか。

 日本のプロ野球の監督という職業は、勝利を勝ち取るための采配だけでなく、選手を育成するための采配も求められます。特にベイスターズは若手投手の多いチームです。ピンチの場面でも投げ切れる精神力を養ってもらわなければ、投手としての成長はそこで途切れてしまうと思うのです。

 三浦大輔投手の引退試合では、5割のかかった試合であるにもかかわらず10失点を献上してしまいました。でも、三浦投手の引退試合らしい試合だったように思えます。点を取られても取られても打者に向かっていく姿は今でも脳裏に焼き付いています。

 私の勝手な思い込みかもしれませんが、ラミレス監督が10点取られても交代しなかったのは、三浦投手を思ってのことだけではなくて、ベイスターズの若手投手の教科書として見せたかったからではないかと思うのです。

 ポジティブに見すぎなのかなあ。でも、そう考えると、ラミレスさんがベイスターズの監督を引き受けてくれてよかったなあと思えます。今ベイスターズの1軍で主力として頑張っている若手投手の5年後10年後が楽しみです。ラミレス監督が投手交代を我慢している成果はその時期に見られるのではないかと思います。