暴れ馬・三嶋一輝をどう使いこなすか問題

 甲子園阪神戦1勝1敗で前半戦の最終戦を迎えました。この試合が終わると約1か月、試合がありません。勝ってお休みに入りましょう。

  先発は今永投手。立ち上がりからスコアリングポジションにランナーを進めてしまいますが、安定したピッチングで無失点で切り抜けます。3回裏には、近本選手に本塁打を打たれてしまい、やや不安を残しますが、4回裏は三者連続三振と立ち直ります。終わってみれば7回1失点。本日はスローカーブでカウントを稼げたのが大きかったですね。5回裏の牽制刺もよかったです。一瞬肩を落としてから牽制することで、ランナーの逆を突きましたね。

 打線は2回表に2死満塁から桑原選手が2点タイムリー。4回表には今永投手がスクイズ失敗をするもタイムリー。あのときの打席の今永投手は、あえてサインを確認をするなど、揺さぶりをかけていてよかったですね。

 8回表には宮崎選手がソロ本塁打でダメ押し。と思いましたが、その裏に登板したヤマヤス投手がピンチを迎えます。三連打で1失点。2死までは切って取りましたが、2連続四球で押し出し。1点リードまで詰められてしまいました。ここで三浦監督は砂田投手にスイッチ。明らかなボール球もありましたが、空振り三振で切り抜けます。

 9回裏は三嶋投手が登板。一昨日の逆転サヨナラ負けの際には変化球を中心にした配球でしたが、本日はストレートを中心としつつ、変化球を織り交ぜる投球。四球を1つ出してしまったものの、1点リードのまま無失点で切り抜けました。やり返しましたね。地獄を見た男の投球でした。

 これで阪神戦を勝ち越し。前半戦最終戦を勝って終えることができました。順位こそ最下位ですが、光明の見える状態で後半戦を迎えることができそうです。

■三嶋投手がもう1ランク上の投手になるには…

 本日、一昨日分をやり返した三嶋投手。150㎞越えの力のあるストレートとキレのあるスライダーとフォークで抑えを任されています。

 コントロールにはやや難はありますが、今のところ変化球は低めに丁寧に投げているように感じます。ストレートはちょっとシュート回転したり、高めに抜けることもありますが、力で抑え込むキレはあります。

 今季、現時点の防御率は2.97。連打されたり被弾されたりすることもあるんですよね。ボール自体は悪くないと思うのですが、狙われてるのかなと思わせるようなきれいな打球を飛ばされることが多々あります。

  低めの変化球は引っかけさせて併殺にとることもできますが、狙われると一昨日のように連打される。ストレートは詰まらせてフライアウトにとることもありますが、狙われると被弾されてしまうこともある。実力のある暴れ馬みたいですね。

 なんとなくですけど、打たれようが打たれまいが、三嶋投手って一定のリズムで投げ込んでいる感じがありますね。自分の間合いで投げているように見えて、いつの間にか相手の間合いに入っちゃってる。そんなときに打たれているように見えます。

 本日みたいに配球のパターンを変えてみたり、急にクイックで投げてみたり、投球術のバリエーションが増えてくると、三嶋投手がもう1ランク高いレベルでの投球ができるような気がします。知らんけど。

 

【2021年7月14阪神戦】

横020100010|4

神001000020|3  

阪神甲子園球場(ビジター)

De4-3阪神

勝利投手 今永 (3勝2敗0S)

セーブ 三嶋 (1勝4敗16S)

本塁打 宮﨑 8号(8回表ソロ)※Deのみ