2018年4月、ベイスターズの走塁問題

 チャンテが1つも流れずに勝っちゃう。本塁打2本の2点で勝っちゃう。投手の力で勝っちゃう。こんなパターンでも勝てちゃう。これはベイスターズの”勝ち方の引き出し”が増えたということなんでしょうね。

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  ロペス、筒香、宮崎の3選手による重量級クリーンアップ。そしてヤマヤス、三上、パットンらリリーフ陣が整備され、年を追うごとに打ち勝つ野球に加えて、肝心なポイントを抑える野球ができるようになってきました。数年前ではありえなかった1-0や2-0で勝つ試合も増えました。投手戦でも勝てるようになりました。本日もそうでしたね。バリオス投手の緩急を使ったピッチングとエスコバー、パットン、ヤマヤスの3投手による盤石リレーで、好調中日打線をぴしゃりと抑えていました。

 今季はこれに加えて、走ってかき回す野球もできるようになってきました。神里、宮本の両ルーキー選手の盗塁。そして、前日の倉本選手のランナー1塁からのタッチアップ(判定怪しかったですけど)など積極的な走塁が見られるようになりました。今季は”走塁で勝つ”という引き出しも増えたように感じます。

 しかしながら、本日は2つの走塁ミスがありました。1つは神里選手の1塁牽制死。2つ目は1塁ランナーだった楠本選手がフライで帰塁できずにダブルプレー。ただ、この2つのプレーは雲泥の差があります。

 本日は3塁側から観戦していたのですが、神里選手の牽制死は完全に逆を突かれていました。中日・ジー投手が足を動かした(プレートを外した)時点で、神里選手の両腕は2塁方向に向かっていました。走る気マンマンだったのではないでしょうか。エンドランかもしれませんけどね。

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 この日、中日・大島選手も牽制死してしまっていたのですが、私の目からは大島選手も神里選手と同じように両腕が2塁に向かっていました。同じような体勢をとっていたように見えました。

 対して、楠本選手のフライ飛び出しに関しては、理由がわからなかった。ライト方向への浅いフライなのに1,2塁間の真ん中くらいまで飛び出していました。ボールを見失ってしまったのかもしれませんけどね。それでもボーンヘッドと言っても過言ではないでしょう。

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 この2つのプレーの違いは「積極性による過失」か「ケアレスミスによる過失」という差があります。「積極性による過失」は相手チームにプレッシャーを与えますね。「このチームは走ってくるぞ」とか「このチームには隙を見せられないぞ」とか。ところが「ケアレスミスによる過失」は相手チームをほっとさせますね。「ピンチを脱した」だけではなく、「1つアウトをくれた」って思われてしまいます。「積極性による過失」は次につながるミスですが、「ケアレスミスによる過失」は自チームが引きずりかねないミスになってしまうのだと思います。

 楠本選手はルーキーですから、まだまだチャンスはあると思います。ベイスターズではノンプロからのプロ入りで1軍昇格もボーンヘッドで、しばらく2軍幽閉されて、後々首位打者を獲得する宮崎敏郎選手という例もありますから。腐らずに頑張ってほしいですね。

 そして、神里選手はこれからもミスを恐れずにどんどん走ってほしいですね。スーパーカートリオからの「大洋→ベイスターズファン組」の僕たち私たちは「走る野球」が大好き。相手のモーションを盗む瞬間、そのランナーの野生味あふれる表情がかっこいいこと、この上ないんですよ。もちろん、相手チームのリズムを崩すという意味合いでも、「走る野球」は大いに有用性のある攻撃ですからね。

 とにかく、チームは7連勝。人間はバイオリズムがあるんで、調子の良し悪しはあって当たり前なんですけども、勝てるときはどんどん勝ってほしい…だよー。

 

4月14日 横浜スタジアム(ホーム)

De2-0中日

勝利投手 バリオス (2勝1敗0S)

セーブ 山崎(0勝0敗7S)

本塁打  筒香 4号(1回裏ソロ)、ロペス3号(4回裏ソロ)