なぜ宮崎敏郎はラミレス監督の評価が低いのか問題

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。そして、今年こそは優勝しましょうね。

 新年一発目にsportivaにラミレス監督のインタビューが掲載されていました。その中で監督は「昨年の宮は非常にいい働きをしてくれましたが、筒香の後の5番としてはまだまだ打点が物足りなく、まだ完全なレギュラーとは言えません」と話していらっしゃいました。

 おかしいなあ。私の中では、ベイスターズが優勝するためには彼は外せないピースの1人、むしろ、2017年のキーパーソンなのだと思うのだけどなあ。どこか評価が低いように思えるコメントです。これはどういうことでしょうか。

 

 2016年。ベイスターズがCSに出場できたのは筒香選手などの主力選手の活躍のほか、桑原選手や倉本選手、そして宮崎選手などの1軍2軍の狭間で右往左往していた選手たちのレベルアップが原動力になっていたと思います。特に宮崎選手は筒香選手の前後、レギュラーが決まっていないセカンドサードを交互に守り、打率.291、本塁打11、打点36。ケガがあって、規定打席は達していませんが、評価に値する成績だったと思います。

 ここで監督のコメントを再読してみます。「筒香の後の5番打者としてはまだまだ打点が物足りない」。これって、期待の裏返しなのではないでしょうか。2016年9月13日O.A.TBS『あさチャン!』で宮崎選手は「ラミレス監督からフルスイング・ホームランボールホームランスイングっていつも言われている」と語っています。このコメントからは筒香、ロペスに次ぐホームランバッターを期待されていることがわかります。

 シーズン中、私が観戦したときの試合前バッティング練習。宮崎選手の打球はフェンスオーバーはするもののライナー性の当たりが非常に多かった印象があります。youtubeのまとめ動画などを見ていても、詰まりながらセンター前やライト前に持っていくようなヒットが多く、左中間を抜ける当たり、ホームランとなった当たりも、所謂、筒香、ロペス、または白崎選手などが放つ、滞空時間の長い当たりは少ないように思えます。総合すると、宮崎選手はどちらかというと中距離ヒッターなのだと思うのです。

 チームとして、また、ラミレス監督としてはロペス・筒香選手の後ろには「長距離打者を置きたい」という構想があるように感じます。確かに、本塁打シーズン30本打てる2人との勝負を相手投手としてはなるべく避けたい。とはいえ、四球を2人も3人も出してしまうと得点につながってしまう。1人より2人。2人より3人の長距離打者が並ぶと相手投手も神経を使います。このもう1人、「長距離打者を置きたい」というそのチームのベクトルは昨年のロマック選手、今年のシリアコ選手の獲得と形として表れていますね。

 宮崎選手の評価が低いように見えてしまうのは、この「5番には長距離打者を置きたい」というところにあるようですが、私はね。思うのですよ。「長距離打者が5番に座らなくてもいいんじゃね?」

 昨年引退した千葉ロッテのサブロー選手は2005年前後、マリンガン打線の中で「つなぎの4番」で優勝に貢献しました。マリンガン打線ベイスターズマシンガン打線からとって名付けられたもの。一発のホームランも怖いですけど、連打でつながる打線の方がもっと怖い。「こいつはアウトにできるな」という打者がいないので、相手投手はアウトの算段ができないわけです。

 今のベイスターズで考えると、宮崎選手以降はエリアン選手や倉本選手、戸柱選手あたりが並ぶのでしょうか。連打。期待できるんじゃないですかね。エリアン選手は佐伯選手のようなチームに勢いをつけるような一打、倉本選手は進藤選手のようなしぶといバッティング、戸柱選手には谷繁選手のような読みのバッティング。あてはめていくと、宮崎選手はさしづめ、中根選手や駒田選手のような打者。一発の魅力もあるけど中距離打者といったところではないでしょうか。

 私が言いたいのは、変にバッティングを変えるとかではなくて、今までのバッティングに上積み、継続して、2017年も頑張ってほしいなあということです。優勝のためには宮崎選手がキーマンであることは間違いないと思いつつ。