CSF3戦目、ベイスターズが傷だらけの勝利問題

10月13日 マツダスタジアム(CSF第3戦)

De3-0広島

勝利投手 井納(1勝0敗0S)

セーブ 山崎康(0勝0敗1S)

本塁打 エリアン 1号(4回表2ラン)

CSファイナル1勝3敗

 勝ちましたね。先発の井納投手の好投は素晴らしかったですよ。お祭り男のエリアン選手のホームランも見事でした。ラストを締めたヤマヤス投手もナイスピッチングです。ただ、見ていて辛かった。何が辛かったって、梶谷選手と石川選手、それと須田投手ですよ。

 

 まずは梶谷選手。2点リードの5回、前の筒香選手が敬遠されて2アウトランナー1,3塁。もう一点欲しいところで打席に立ちました。梶谷選手はCSファーストで死球を受けて左手薬指を骨折をしています。つけ込まれるように内角攻めに遭いましたが、そのストレートを思いっきり引っぱたき、ライト方向へのヒットを放ちます。ここで喉から手が出るほどほしかった3点目をもぎとりました。前の試合ではバットを握り切れずに空振りしたときにバットを放り投げたこともありました。この時の一打を見たとき、うれしかったですけど、辛かったです。

 次に石川選手。今季は右ひじ手術後でのシーズンということで、調子が芳しくありませんでした。打てたとしても、ボールにうまくバットを合わせるようなヒットが多く、ストレートには打ち負ける場面が多かったように思えます。しかし、CSファイナルでは打率5割。前日の試合ではストレートを一二塁間に持っていくヒットもありました。1,2塁間に持っていくヒットはシーズン初めてだったのではないでしょうか。さらに、5回の梶谷選手のタイムリーに至る前には送りバントを決めています。

 しかし、8回。エルドレッド選手のファールフライを石川選手はフェンスに激突しながらキャッチしました。ケガをしていた右ひじをフェンスに当ててから捕ったのです。石川選手が起き上がったとき、右ひじを大事そうに抱えて退場しましたね。せっかく、ストレートを引っ張れるくらいまでに復活したのに(あれも無理してたのかもしれないけど)。いやあ、好プレーなのに、見ていて辛かった。

 それと、同じく8回。この回はベイスターズにとって最大のピンチを迎えます。2アウト満塁で打者は4番の新井選手。ここでラミレス監督はピッチャー・須田投手を審判に告げます。須田投手はシーズン終盤の試合中に右足肉離れを起こし、戦列を離れました。復帰1試合目がこの場面です。須田投手は全球ストレートで勝負に挑みます。カウント22でライト方向へファールフライ。ポトリと落ちそうなところ、左手薬指を骨折し、指が曲がらないからグローブに穴を開けた梶谷選手がダイビングキャッチを試み、見事にアウトにしました。

 ファンが見ていて辛い勝利なんて、なかなかないですよ。でも、その中で心が洗われたのは、カープファンの皆さんが、石川選手・梶谷選手の好プレーに拍手を送ってくださったことでした。

 いやあ、もうそれも含めて泣けるわ。主軸のロペ筒も厳しいところを攻められて大変かと思いますけど、勝っても負けてもどっちでもいいから、残りのポストシーズンは悔いの残らないように思いっきりプレーしてほしいなあと思いますね。なんか、それ以上のことを言えないですわ。