今永昇太、7回93球無失点交代問題とブルペンの登板数問題

9月4日 甲子園球場(ビジター)

De1-3阪神

敗戦投手 田中(3勝2敗0S)

本塁打(Deのみ) ロペス 24号(2回表ソロ)

127試合 59勝 65敗 3分 3位 

2位と4ゲーム差 4位と2ゲーム差

 

 今日勝って、3タテぬけぬけ問題を取り上げようと思っていたのですが、負けてしまいました。3連勝3連敗を繰り返していたのは表ローテと裏ローテの先発能力の差っていうだけなんですけどね。

 

 先発の今永投手はキレで勝負するタイプですね。真ん中高めのストレートを放っても簡単に打たれません。阪神は高山・福留あたりの左打者を注意したいところなのですけど、アウトコース高めのストレートを効果的に使ってましたね。ナイスピッチングです。

 

 ですが、ラミレス監督はその今永投手を7回93球無失点で交代します。8回表1点リード。1アウトランナー1塁で今永投手のところに代打後藤ゴメス選手を投入。凡退で投手交代。マウンドにあがったのはタナケン投手でした。

 

 登板間隔が2日空いていたタナケン投手ですが、ストレートのキレがあまりよくなかったように見えました。変化球も甘く入りましたね。須田投手に交代するも、打たれてしまい結果13で敗退となってしまいました。

 

 敗因として、筒香選手のスタメン落ちや打線が打てなかったというのが第一にあげられますけど、試合展開の中で監督采配、試合を左右したのはやはり今永投手の交代にあったと思います。

 

 じゃあ、続投させていればいいのかというと、それはそれでクエスチョンマークが頭の上にあがってしまう。7回まで1対0。好投しているとはいえ、今永投手はルーキーでこれまでの最長投球回数が8回。最長投球数は125球です。

 

 また、8回裏は岩貞からの打順だったため、代打が出てくることはわかっている。その次は1番打者。好打順ですね。均衡した試合の後半はゲームが動きやすい。相手打者も今永投手に対して、策を練り上げていたでしょうし、そのまま続投して点を取られないとは限らない。先手を打って、投手交代をするという策を否定することはできないように思えるのです。

 

 さらに、次の日は移動日なので、ブルペン陣を総動員してもいい。総力戦で勝ち切って、次のヤクルト戦に臨む。ラミレス監督の頭の中にはこんな将来を思い描いていたのではないでしょうか。

 

 本日のタナケン・須田の投球を見ていると、やはり疲れが出ているなあと思いますね。2人とも1年間、中継ぎフル回転をしたことのない投手なので、致し方ないというか。なんというか。

 

 現在、敗戦処理的な立場にあるのは小杉投手とぺトリック投手ですか。この2人。もしくはこの2枠になんとか勝ちパターンでも投げてもらえるようにしてほしいなあと思うのですが、難しいですかね。

 

 先発の表ローテと裏ローテの実力差(現時点)も激しいですが、ブルペン陣の勝ちパターンと負けパターンの実力差(現時点)も激しいですね。

 

 ちなみに98年優勝時ブルペンと現在のブルペンの登板数(40以上)を比べてみましょう。

 

 

■98年組

島田直也 54

横山道哉 53

佐々木主浩 51

阿波野秀幸 50

関口伊織 42

五十嵐英樹 40

 

■現在

田中健二朗 54

須田幸太 53

三上朋也 51

山康晃 50

 

 

 ヤマヤス投手の次に登板数が多いのはザガースキー投手の25。98年のブルペンは今と同じようにローテ制をひいていたのですが、こうしてみるといかに充実していたかわかりますね。また、現在の勝ちパターン投手が結構、登板数が多いということもわかります。

 

 CS権を勝ちとるにはこの4人が9月まで頑張ってもらうことが必要不可欠です。と同時に来年以降、優勝するには、今の布陣だけでは足りないのですよ。